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薫る夕暮れ、わかりはじめる

読んだもの、観たもの、いただいたもの、詠んだ短歌などについての記録。

高村木綿子個展「赤いろうそくと人魚」ほか

☆高村木綿子個展「赤いろうそくと人魚」10月18日~22日@ポポタム。
架空社から出版された『赤いろうそくと人魚』の原画展。日本画を勉強された画家による挿絵は驚くほどトラディショナルだ。けれども人々のとりわけ人魚の少女の表情がとても美しい.。

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 3.11の後に北の荒々しい海の物語を描くのは作者にとってこの上なく苦しい作業で、結果的にところどころ希望を見いだせるような描写を加えることでやっと形になったのだそうだ。例えば物語の最後の頁と後の表紙見返しとの間に人魚の母子が再会するシーンが描かれていて、荒れた海と滅びた村の描写で終わるこの物語に新しい解釈をそっと添えているのだ。

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 こんな風に古典的な物語を新しく描き直せる画家さんがいるのはとても頼もしいことだ、とポポタムの店長さん(?)がおっしゃっていた。数え切れないほど出版されてきた物語ではあるけれど、私もこの架空社版がひとつの定番になるといいなあと思う。

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☆その後吉祥寺のトムズボックスで、はせがわさとみ「「おばけのドレス」絵本原画展」と宇野亞喜良「プティ・イリュストレ展」。宇野亞喜良が挿絵を描いている平岡あみの歌集・詩集を買う。平岡あみの短歌には昔からある種のあこがれを抱いている。

☆ここ1日2日、童話の公募・コンクールについて調べているのだけれど、それぞれ入賞作の傾向のようなものがあって面白い。企業が主催するものと自治体が主催するもの、など。どんな短歌がよい短歌かという議論ととてもよく似たことが起きている気がする。それにしても童話の世界では20万50万もらえる公募が月に1~2本は普通にあってうらやましいなあと思うけれど、大賞に選ばれたら即出版出来るようなものを出さなければならない訳で、短歌なら歌集1冊分になるものじゃなきゃならない。短歌は一冊になるまでの時間が途方もなくかかるジャンルなのだろうか。

☆とりあえず今月末締め切りの「日産童話と絵本のグランプリ」に出してみようかと思う。こどもに話しかける言葉に、なぐさめられたい。