薫る夕暮れ、わかりはじめる

読んだもの、観たもの、いただいたもの、詠んだ短歌などについての記録。

6月5日(木)

◇梅雨入り。量感のある雨の中をひさしぶりにサンダルで歩いた。いかにも夏。ばしゃばしゃと進む。

 

◇下の子のピアノを見てあげる時間が、ちかごろなかなかとれない。初学のうちは寄りそってあげなければうまくならない。

 

◇笹井宏之さんの作品を読み直している。笹井さんの作品のどこが優れているのかじっくり考えたら自分の詠みぶりが壊れる気がして、どちらかというといつもさらさらと読んできた。言葉と言葉をつなげる純粋な楽しさと、いま向き合っているわたしとあなた以外をすべて忘れて抒情するあたたかさのいちばん果てまで出かけてしまった人なのだなと思う。しばらくじっくり読んでみたい。必読の笹井論があったら教えて下さい。

 

月詠もそろそろ頑張らねば。6月号で黒瀬さんに「最近の作品に注目している」といっていただき、大田美和さんにも「今月の一人」の時の連作についてもったいないほどのコメントをいただいて嬉しかった。6月号は、記念の号。

 

◇読書

・「新潮」2014年6月号。

・「未来」2014年6月号。

・笹井宏之『ひとさらい』『てんとろり』(再読)。

  「はなびら」と点字をなぞる ああ、これは桜の可能性が大きい

  胃の中でくだもの死んでしまったら、人ってときに墓なんですね

  ねむらないただ一本の樹となってあなたのワンピースに実を落とす