薫る夕暮れ、わかりはじめる

読んだもの、観たもの、いただいたもの、詠んだ短歌などについての記録。

2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ある朝ある夕

ある朝ある夕 皿を出す音パンの匂いたぶんあれは娘だそろそろ七時半だろう まだ眠りたいからひとり食事する娘に朝のコーヒーをねだるうちのママはなんで面倒見てくれないの?と甘噛むように少女は寝床まであなたを呼んでつま先で背中撫でつつ聞く今日の予定…

近藤芳美『磔刑』

◇近藤芳美『磔刑』 1988年刊3月短歌研究者刊。第15歌集。 「1985年から86年夏にかけての作品よりなる。72歳、73歳の間である。…同じ時期、雑誌「世界」(岩波書店)に「歌い来しかた」という文章を掲載していた。…小さな仕事ながら、一歌人とし自らの作品を…

題詠blog2014後半(051~100)

《題詠blog2014後半(051~100)》 051:たいせつ はじめての白髪は恩寵のようでたいせつにジップロックにしまう 052:戒 閉ざしたる窓、その内のひとりきりの戒厳令をわたしのために 053:藍 うまいよ、と自慢も出るね女の子用ラケットに藍のテープを巻きぬ 05…